フォルダ構造とファイル命名規則
映像アーカイブ素材のフォルダ構造および命名規則を下記に詳しく説明します。素材の種類によっては、該当しない項目もあります。詳しくは、以下の「各項目の命名規則」セクションを参照してください。
エピソード作品では、フォルダとファイル名に「シーズン&エピソード」項目が必須です。エピソード以外の作品ではファイル名に「セグメント」項目が必須です。エピソード以外のセグメント付き/リールベースの作品では「セグメント」サブフォルダが必須です。
フルフィルメントパートナー (納品担当パートナー) の裁量により、下記のようにフォルダレベルとファイルレベルの間にサブフォルダを含めることもできますが、文字数制限を超えないようにしてください。
Snowballで素材を納品するときは、固有の追加フォルダが必要になります。
フォルダ構造、ファイル名、ファイル拡張子の文字数が全体で256文字を越えないようにしてください。必要な文字列がこの文字数制限を超えてしまう場合は、Netflixのアセットスペシャリストまでお問い合わせください。双方が合意した略称をお伝えします。
納品には「checksum.txt」という「npack」チェックサムを映像シーケンスファイルと同階層に含めてください。Snowballで納品している場合は、「chcli」(コンテンツハブコマンドライン) を使用してこれを行います。
Snowballで納品時に必要な追加フォルダ
Snowballフォルダ:
[Snowballフォルダ]
このフォルダ内のフォルダ構造とファイル名は、下記に詳述する規則に従ってください。上記はSnowballでの納品時のみ使用します。Snowballで納品する際は、このSnowballフォルダ内に複数のアセットフォルダを配置できます。コンテンツハブへ直接納品するには、下記に詳述する命名規則のみお使いください。
エピソード
フォルダ名:
[Project Title]_[Season & Episode]_[Asset Type]_[Bit Depth]_[Dynamic Range]_[ACES Version]_[Color Space]_[Transfer Function]_[Date]_[Aspect Ratio]_[Resolution]
ファイル名:
[Project Title]_[Season & Episode]_[Asset Type]_[Bit Depth]_[Dynamic Range]_[ACES Version]_[Color Space]_[Transfer Function]_[Date]_[Aspect Ratio]_[Resolution].[Frame Number].[File Extension]
エピソード以外のロングプレイ
フォルダ名:
[Project Title]_[Asset Type]_[Bit Depth]_[Dynamic Range]_[ACES Version]_[Color Space]_[Transfer Function]_[Date]_[Aspect Ratio]_[Resolution]
ファイル名:
[Project Title]_[Segment]_[Asset Type]_[Bit Depth]_[Dynamic Range]_[ACES Version]_[Color Space]_[Transfer Function]_[Date]_[Aspect Ratio]_[Resolution].[Frame Number].[File Extension]
エピソード以外のセグメント付き/リールベース
フォルダ名:
[Project Title]_[Asset Type]_[Bit Depth]_[Dynamic Range]_[ACES Version]_[Color Space]_[Transfer Function]_[Date]_[Aspect Ratio]_[Resolution]
サブフォルダ名:
[Segment]
ファイル名:
[Project Title]_[Segment]_[Asset Type]_[Bit Depth]_[Dynamic Range]_[ACES Version]_[Color Space]_[Transfer Function]_[Date]_[Aspect Ratio]_[Resolution].[Frame Number].[File Extension]
各項目の命名規則
プロジェクトタイトル (Project Title)
フルタイトル。小文字を使用します。スペースはアンダースコアで代用し、使用できない文字は省略してください。
シーズン&エピソード (Season & Episode)(エピソード作品のみ)
エピソード作品のシーズン番号とエピソード番号を意味する略称。シーズン番号には頭に「s」を付け、エピソード番号には頭に「e」を付けます。シーズン番号は2桁で表記し、エピソード番号は3桁で表記します (例: シーズン1エピソード1の場合は「s01e101」となります)。制作順が最終視聴順と異なる場合は、エピソード番号に制作順を反映してください。
セグメント (Segment)(エピソード作品以外)
エピソード以外のコンテンツでは、セグメント/リール番号を示すか、「ロングプレイ」フォーマット (セグメント/リールに分断されていない一連のシーケンス) であることを示す略称で表示してください。セグメント付き/リールベースのコンテンツでは、セグメント番号/リール番号の頭に「r」を付け、セグメント番号/リール番号を2桁で表記します。「ロングプレイ」コンテンツの場合、略称「lp」を使用します (例: セグメント付き/リールベースアセットのリール1は「r01」となり、「ロングプレイ」アセットは「lp」となります)。
素材の種類 (Asset Type)
素材の種類を説明する略称。
素材の種類 (Asset Type) |
素材の種類の略称 |
グレーディングされていないアーカイブマスター |
nam |
グレーディングされていないアーカイブマスター: テキストなしインサート |
nam-txtls |
デジタルシネマ配給用マスター |
dcdm |
デジタルシネマ配給用マスター: テキストなしインサート |
dcdm-txtls |
ビット深度 (Bit Depth)
画像ファイルのビット深度を示す略称。2桁の数字の後に「b」を付けます (例: 16ビット画像ファイルは「16b」となります)。
ダイナミックレンジ (Dynamic Range)
ダイナミックレンジを示す略称。グレーディングされていないアーカイブマスター (NAM) には不要ですが、デジタルシネマ納品マスター (DCDM) にはこの略称を必ず入れてください。
ダイナミックレンジ |
ダイナミックレンジの略称 |
ハイダイナミックレンジ |
hdr |
スタンダードダイナミックレンジ |
sdr |
ACESバージョン (ACES Version)
使用ACESのバージョンを詳述する略称 (ACESを使用している場合)。バージョン番号は、小数点以下第二位まで3桁で表してください。ACESバージョンは、小数点自体を省いて表記します (例: ACES 1.1は「aces110」とし、ACES 1.03は「aces103」とします)。
色空間 (Color Space)
画像の色空間を説明する略称。グレーディングされていないアーカイブマスターとグレーディング済みアーカイブマスターでは、予定している「最終的な」ディスプレイの色空間ではなく、作業画像ファイルの色空間がわかるようにしてください (例: スタンダードダイナミックレンジのプロジェクトがカメラのログ色空間でグレーディングされた場合、ITU-R BT.709 / Rec.709色空間ではなく、シーンリファードな色空間を表記してください)。
色空間 |
色空間の略称 |
ACES 2065-1 (AP0) |
ap0 |
ADX |
adx |
ARRI Wide Gamut |
arriwg |
BMD Film |
bmdfilm |
BMD Film 4.6K |
bmdfilm46k |
Canon DCI-P3+ |
canonp3dci |
CanonCineGamut |
canoncine |
CFColor |
cfcolor |
Cineon (Printing Density) |
cineonpd |
DCI P3 |
p3dci |
DRAGONcolor |
dragonc |
DRAGONcolor2 |
dragonc2 |
Filmlight E-Gamut |
egamut |
ITU-R BT.2020 (Rec.2020) |
rec2020 |
ITU-R BT.709 (Rec.709) |
rec709 |
P3 D65 |
p3d65 |
Panasonic VGamut |
vgamut |
REDcolor |
redc |
REDcolor2 |
redc2 |
REDcolor3 |
redc3 |
REDcolor4 |
redc4 |
REDspace |
redspace |
REDWideGamutRGB |
rwg |
Sony SGamut |
sgamut |
Sony SGamut3 |
sgamut3 |
Sony SGamut3.cine |
sgamut3-cine |
sRGB |
srgb |
XYZ |
xyz |
伝達関数 (Transfer Function)
画像の伝達関数を説明する略称。グレーディングされていないアーカイブマスターには、「最終」ディスプレイ用ではなく、作業画像ファイルの伝達関数がわかるように記載します (例: スタンダードダイナミックレンジのプロジェクトがカメラのログ色空間でグレーディングされた場合、ITU-R BT.1886 / 2.4ガンマではなく、対応する伝達関数を表記してください)。
伝達関数 |
伝達関数の略称 |
ACES 2065-1 (AP0) |
ap0 |
ADX |
adx |
BMD Log |
bmdlog |
BMD Log 4.6K |
bmdlog46k |
Canon Log2 |
canonlog2 |
Canon Log3 |
canonlog3 |
CFLog |
cflog |
Cineon Log |
cineon |
DCI (2.6ガンマ) |
g26 |
Filmlight T-Log |
tlog |
ITU-R BT.1886 (2.4ガンマ) |
g24 |
Linear (1.0ガンマ) |
lin |
LogCv3 |
logc |
Panasonic V-Log |
vlog |
RedLog3G10 |
log3g10 |
RedLogFilm |
redlogfilm |
S-Log2 |
slog2 |
S-Log3 |
slog3 |
SMPTE ST-2084 (PQ) |
pq |
sRGB (2.2ガンマ) |
g22 |
日付 (Date)
納品素材の作成日。年/月/日の形式で記載します (例: 2019年1月2日の場合は「20190102」と記載します)。
アスペクト比 (Aspect Ratio)
有効画像のアスペクト比。有効解像度の横縦比。小数点以下第二位までに四捨五入します。アスペクト比は、小数点自体を省いて表記します (例: アスペクト比1.78の場合は「178」と表記します)。アスペクト比コードは、マット加工していないグレーディングされていないアーカイブマスター (NAM) のアセットには記載しません。デジタルシネマ納品マスター (DCDM) のアセットには必ず記載してください。
解像度 (Resolution)
画像の解像度。[幅]x[高さ]で表記します。有効画像だけではなく、ファイルのフル解像度を詳述します。
フレーム番号 (Frame Number)
7桁の数字でフレーム番号を表します。フレーム番号が7桁に満たない場合は、頭に0を付けて7桁にします (例: 0086400)。画像シーケンスは、連続した番号かつ制作意図の表示順とします。この番号は、アーカイブマスター間で齟齬がないようにします (例: 同じコンテンツのグレーディング済みアーカイブマスターとビデオディスプレイマスターで、アクションの最初のフレームが同じ番号になるようにします)。
ファイルの拡張子 (File Extension)
ファイル名の末尾に付けるピリオド+英数字の組み合わせ。ファイル形式を意味します。
Snowballフォルダ (Snowball Folder)
Snowballデバイス専用の追加フォルダ。フォルダにはフルタイトルを記載します。小文字を使用します。スペースはアンダースコアで代用し、使用できない文字は省略してください。エピソードコンテンツの場合は、タイトル_シーズンを記入します。シーズン番号は頭に「s」を付け、2桁の数字で表記します (例: エピソード以外の場合は「タイトル」。エピソードシーズン1の場合は「タイトル_s01」と記載します)。
使用できる文字と使用できない文字
- 使用できる文字: [ a-z ]、[ A-Z ]、[ 0-9 ]、[ . ]、[ _ ]、[ - ]
- 使用できない文字: スペースまたは上記以外の記号/文字
テキストなしについての注記
- テキストなしの素材には、画面上にグラフィックテキストがあるコンテンツのショット/シーケンスのテキストなし背景も含めてください。
- 画面上のグラフィックテキストのうち、テキストありのバージョンで黒背景に表示されるものについては、テキストなしのショット/シーケンスは不要です。
- テキストなしショット/シーケンスは、カットからカットまでとします (テキストなしインサートは、ショットの途中で開始したり終了しないものとします。ショット全体としてください)。
- テキストなしショット/シーケンスには、前後に3フレーム分の予備を追加してください。
- テキストなしショット/シーケンスは、対応するテキストありショット/シーケンスの番号と一致するよう番号を付けてください。
- テキストなしメインタイトルやクレジットには、他のテキストなしインサートと異なる命名規則は必要ありません。
例
エピソード作品以外のセグメント付き/リールベースデジタルシネマ配給用マスター、16ビットTIFF、SDR、色空間 DCI P3、伝達関数 DCI (2.6ガンマ)、アスペクト比 (2.39) の場合:
reeltitle_dcdm_16b_sdr_xyz_g26_20190104_239_4096x1716/
r01/
/reeltitle_r01_dcdm_16b_sdr_xyz_g26_20190104_239_4096x1716.#######.tif
/checksum.txt
エピソード作品、グレーディングしていないアーカイブマスター、16ビットDPX、色空間 REDWideGamutRGB、伝達関数 RedLog3G10、マット加工なしの場合:
episodictitle_s01e101_nam_16b_rwg_log3g10_20190107_3840x2160/
/episodictitle_s01e101_nam_16b_rwg_log3g10_20190107_3840x2160.#######.dpx
/checksum.txt
エピソード作品、グレーディングしていないアーカイブマスター (テキストなし)、16ビットDPX、色空間 REDWideGamutRGB、伝達関数 RedLog3G10、マット加工なしの場合:
episodictitle_s01e101_nam-txtls_16b_rwg_log3g10_20190107_3840x2160/
/episodictitle_s01e101_nam-txtls_16b_rwg_log3g10_20190107_3840x2160.#######.dpx
/checksum.txt
エピソード作品、グレーディングしていないアーカイブマスター、16ビットDPX、色空間 REDWideGamutRGB、伝達関数 RedLog3G10、マット加工なし、Snowball納品した場合:
episodictitle_s02/
episodictitle_s02e201_nam_16b_rwg_log3g10_20190102_3840x2160/
/episodictitle_s02e201_nam_16b_rwg_log3g10_20190102_3840x2160.#######.dpx
/checksum.txt
エピソード以外のロングプレイ、グレーディングしていないアーカイブマスター、16ビットDPX、色空間 REDWideGamutRGB、伝達関数 RedLog3G10、マット加工なしの場合:
longplaytitle_nam_16b_rwg_log3g10_20190104_3840x2160/
/longplaytitle_lp_nam_16b_rwg_log3g10_20190104_3840x2160.#######.dpx
/checksum.txt
エピソード作品、グレーディングしていないアーカイブマスター、16ビットEXR、ACES v1.03、色空間およびリニア伝達関数 ACES 2065-1 (AP0)、マット加工なしの場合:
episodictitle_s01e101_nam_16b_aces103_ap0_lin_20190108_3840x2160/
/episodictitle_s01e101_nam_16b_aces103_ap0_lin_20190108_3840x2160.#######.exr
/checksum.txt