カラーパイプライン
カラーパイプラインの要件
カラーパイプラインの最終段階ぎりぎりまで、可能な限り最も広いカラースペースで映像が保存されるようにすることが重要です。 これはACESで簡単に実現することができます。ACESでは、映像がハイダイナミックレンジ、広い色域で維持される上、対象の表示用ディスプレイに適した出力変換をユーザーが簡単に選択できるようになっています。 また、事前に注意深くカラーマネジメントを行い、正しい変換とビューイングLUTを使用することで、メインカメラのカラースペースで作業をすることによっても実現することができます。 以下に2つの方法の概要をご紹介します。
カラーパイプライン関連文書は、撮影初日よりも前の時点でプロダクションとポストプロダクションの間で共有されている必要があります。
ACES以外のパイプライン (カメラネイティブ+作品用LUT)
- 作業用カラースペースが定義されていること、また、すべての部門に伝達されていること。
- 例: Sony SLog3-SGamut3.CINE、REDLogFilm-DragonColor、Panasonic V-Log-V-Gamut、CanonLog3-CinemaGamut
- アウトプットLUT/作品用LUTが定義されていること、また、すべての部門で共有されていること。
ACESのパイプライン
- ACESのバージョン (例:v1.0.2) が定義されていること、また、すべての部門で共有されていること。
オンセットとデイリーのカラー
- CDLのみ
- ポストプロダクションとの互換性を確実にするため、セカンダリー、キー、パワーウィンドウは使用しないこと。
- オンセットおよびデイリーのモニターは、Rec.709/BT.1886規格、または同等のHDR規格 ( PQ/SMPTE ST.2084) に準じてキャリブレーションされていること。