Framing and Working Resolution Calculatorへのクイックリンク
はじめに
このガイドでは、Framing and Resolution Calculatorの使い方を説明します。この計算ツールを使用することで、作品の画角と作業解像度を手早く簡単に決めることができます。
作業解像度の詳細については、「作業解像度: 考慮すべきポイントと推奨事項」をご参照ください。
Netflixは制作関係者と協力しながら、作品固有のワークフロー構築を支援しています。ご自身の作品の事項について質問や心配な点がある場合は、Netflix担当者までご連絡ください。
"作業解像度"とは
1台のカメラで撮影される作品であっても、制作過程ではさまざまな解像度やアスペクト比が使用されるものです。オリジナルカメラファイル (OCF) の解像度は、撮影で意図した画角と解像度とは異なることが多いでしょうし、VFXチームから画角の調整やより正確なトラッキングのため、画にセーフティを確保する要望もあるかもしれません。また、作品の納品解像度が本編の有効な映像の解像度と異なる場合もあります。
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作品の作業解像度が決まると、画角調整時の基準が明確化され作業が簡単になります。異なる解像度を1つのコンテナ解像度に統一することで作品制作の過程で行われる映像のサイズ調整作業を限りなく減らすことができます。さらに作業解像度を決めることでOCFから最終納品までのサイズ調整が1回で済むようになります。
Framing and Working Resolution Calculatorは、作品の作業解像度を手早く簡単に計算し、決断がしやすくするよう開発されました。
FRAMING & RESOLUTION CALCULATOR
Framing and Working Resolution Calculatorは、制作する作品の作業解像度や最低作業解像度を手早く計算できるよう設計されています。各解像度の違いについては、「作業解像度: 考慮すべきポイントと推奨事項」をご参照ください。
計算を行う際は、以下のデータをツールに入力してください。
- カメラとセンサーモード
- Netflixの収録要件を満たすカメラについては、「カメラと画像キャプチャ」をご参照ください。
- レンズの圧縮率
- 球面レンズについては1xを使用してください。
- 出力アスペクト比
- 最終納品物における有効な映像領域のアスペクト比です。
- アスペクト比については、「アスペクト比の概要」をご参照ください。
- セーフティ
- 画角の調整、映像トラッキングといった目的のために設けられた、有効な映像の外側にある、余白にあたる領域を指します。
これらのデータを計算ツールに入力すると、有効な映像の解像度、映像のリサイズの際に許容される最大サイズ、そしてその解像度がNetflixに承認されているかといった情報が得られます。
計算ツールの使用方法が分かったところで、実際に使ってみましょう。
解像度クイズ
Netflix作品をArri LFカメラのOpen Gate (OG) センサーモード (4448x3096) で撮影するとします。監督と撮影監督は、アスペクト比2.00:1で作品を完成させたいと考えていますが、これはOCFのアスペクト比とは異なります。撮影監督はポスプロ作業のために5%のセーフティを設けています。また、スタジオが指定する最終納品物の解像度は、3840x2160のUHD IMFです。
ご自身で計算ツールに以下の値を入力してみましょう。
- カメラとセンサーモード: Arri LF OG 4.5K
- レンズの圧縮率: 1x (球面レンズ)
- 出力アスペクト比: 2.0:1
- セーフティ: 5%
簡単ですね。これらの値から計算すると、この作品の理想的な作業解像度は4044x2814ということになります。この解像度の映像がストレージを逼迫する不安がある場合は、最低解像度として算出される4044x2022を選ぶ手もあります。
この計算ツールがどういった仕組みで作業解像度を算出しているかを詳しく知りたい場合は、「作業解像度: 考慮すべきポイントと推奨事項」をご参照ください。