バージョン1.6
目次
2.1 ニアフィールドアトモスミックス - マスタリングとアーカイブ - オリジナル言語バージョン
2.2 ニアフィールド5.1サラウンドミックス - マスタリングとアーカイブ - オリジナル言語バージョン
2.3 ニアフィールド2.0ステレオミックス - マスタリングとアーカイブ - オリジナル言語バージョン
2.4 ニアフィールドアトモス®ミックス - マスタリングとアーカイブ - 吹替言語と音声ガイド
2.5 ニアフィールド5.1サラウンドミックス - マスタリングとアーカイブ - 吹替言語と音声ガイド
2.6ニアフィールド2.0ステレオミックス - マスタリングとアーカイブ - 吹替言語と音声ガイド
この仕様書の適用対象はNetflixのブランドコンテンツです。ライセンス作品については、ノンブランデッド作品の納品仕様v9.3をご覧ください。
1 MA用ニアフィールドオーディオ要件
ラウドネス平均値は、ダイアログゲートで-27 LKFS (許容誤差±2 LU) に設定してください。ピークは-2 dBトゥルーピークを超えないこと。音声はITU-R BS.1770-1ガイドラインに従ってプログラム全体を計測してください。
ディスクリート音声が必要です。ただし以下の場合を除きます。
- IMF、QuickTimeまたはアトモス®BWAV ADMコンテナ内の音声など、ソース自体が多重化している場合
- インターリーブサブ音声の.wav納品
サンプリングレートおよびビット深度:
オリジナル言語ミックスまたはM&Eミックスの場合は48 kHz/24ビット。ステムおよびミックスマスターに適用。
第二言語や音声ガイドは48 kHz/16ビットもしくは24ビット。
可逆/非可逆圧縮された音声は受け付け不可。音声は必ず標準、もしくはRF64ディスクリートLPCM .wavまたは.bwavファイルであること。
音声はプロジェクトのネイティブフレームレートの映像に同期して収録されていること。すべての音声納品物はカメラおよび映像ポストプロダクションにおけるフレームレートに一致すること。すべての音声は最終のIMF/ProRes映像納品物に同期しなければなりません。多言語/吹替言語と音声ガイドミックスには、追加リーダーを含めないでください。プリントマスター、M&E、ステムには8秒間のスタンダードアカデミーリーダーと2ポップを含めて構いません。
コンテンツハブへの納品はフォルダ、もしくはセッションデータを含むPro Toolsセッションフォルダ内に収められたディスクリートの音声ファイルのみであること。Pro Tools以外のプロジェクトファイルを納品する場合は、AAF/OMFを必ず含むか、すべてのチャンネルが連続したPCM音声としてレンダリングされている必要があります。
モノラル音声は、番組のオリジナルソースファイルがモノラル音声で、ステレオおよび/または5.1ミックスが存在しない場合に受け付け可能です。モノラル音声はチャンネル1と2に複製し、2チャンネルで納品してください。
すべてのニアフィールド音声アセットを (リールではなく) ロングプレイとして納品してください。
2.1 ニアフィールドアトモスミックス - マスタリングとアーカイブ - オリジナル言語バージョン
ドルビーアトモス®吹替言語ホームミックスは、以下の要件を満たす必要があります。
- 最低でも7.1.4配置の部屋でミックスすること。
- アトモスホームのミックスルームにはドルビー認証は必要ありません。
- IMF (IAB) で納品するアトモスは、23.976、24、25、30FPSに対応していること。
- ニアフィールドミックスであること。ニアフィールドの一般的なモニタリングレベルは79 dBまたは82 dB SPLです。
- ラウドネスをNetflix仕様に合わせること (ダイアログゲートで-27 LKFS +/- 2 LU 1770-1)。
- すべてのベッドとオブジェクトのトゥルーピークリミッターを-2.3以下に設定することを推奨します。ラウドネスは5.1ダウンミックスで確認してください。
-
®アトモスミックスの場合、5.1は必須、2.0はオプションです。5.1と2.0のリレンダー出力は、Netflixのラウドネス仕様に準拠してください。5.1と2.0がNetflixのピーク仕様に準拠する必要があるのは、ストリーミング用に納品する場合のみです。この方法として、ベッドとオブジェクトの音量を下げるより、リレンダーからの出力をリミッターを使ってピーク制限することをお勧めします。
- アトモス® - IMFの作成およびストリーミングのため、画像仕上げ担当に納品
- 5.1および2.0 - オプション。
- すべてのベッドおよびオブジェクトをエンコードして常に聴こえるようにしてください。プリントマスターはすべてのベッド素材の合成、もしくは複数のベッドを使用して構いませんが、両方の使用は認めません。
- すべてのシリーズ/ドキュメンタリー/リアリティーショー/コメディ作品のベッドとオブジェクトは必ず分離し、「セリフ」、「ナレーション」、「グループのADR」、「音楽」、「効果音」、「背景」、「フォーリー」のラベルを付けてグループ化してください。映画作品の場合は、可能な限りDME (セリフ、音楽、効果音) の分離を維持してください。有効なグループラベルの一覧は、BWAV ADM作成ガイドラインを参照してください。DME素材をサミングする前に128チャンネルのADMファイルを完成させてください。
- 85dbの劇場用リファレンスミックスを作成する場合は、2種類の納品物がセットで必要です。一つは劇場用、もう一つはニアフィールド用です。
- リーダーとシンクポップはあれば望ましいですが、必須ではありません。IMFベンダーがIMFでアトモス®を同期します。
-
最終版のホームシアタープリントマスター
-
ドルビーアトモス®BWAV ADMファイル
- ベッドチャンネル構成はすべて受け付け可能です。
- 48 kHzサンプルレート、24ビット
-
ドルビーアトモス®BWAV ADMファイル
2.2 ニアフィールド5.1サラウンドミックス - マスタリングとアーカイブ - オリジナル言語バージョン
- ミキシングの標準リファレンスレベルは79 dB SPLまたは82 dB SPLに設定してください。
- ITU-R BS.1770-1を使用してプログラム全体で計測し、ダイアログラウドネスを-27 LKFS (+/- 2 LU) にしてください。
- ミックスレベルを下げずに、ピークを制限することで、-20 dBFSのリファレンス上で+18 dBu (-2 dBFS) の最大レベル (トゥルーピーク) を超えないようにしてください。
- オリジナルバージョン: 5.1セリフ、音楽、効果ステムは、合わせたときに5.1ミックスと等しくなるようにしてください。
2.3 ニアフィールド2.0ステレオミックス - マスタリングとアーカイブ - オリジナル言語バージョン
- 79dB splまたは82dB splをミキシングのリファレンスレベルとしてください。
-
Lo/RoまたはLT/RTミックスは、ITU-R BS.1770-1を使用してプログラム全体で計測し、ダイアログラウドネスを-27 LKFS (+/- 2 LU) にしてください。
- Lo/Roミックスを推奨
- Lo/RoまたはLT/RTミックスはモノラル対応である必要があります。
- ミックスレベルを下げずに、ピークを制限することで、-20 dBFSのリファレンス上で+18 dBu (-2 dBFS) の最大レベル (トゥルーピーク) を超えないようにしてください。
-
5.1からダウンミックスしてLo/RoまたはLT/RT 2.0ミックスを作成する場合:
- センターチャンネルのコンテンツは-3 dB下げる。
- センターチャンネルのコンテンツは、左および右チャンネルの双方に入れる。
- サラウンドチャンネルのコンテンツを-3 dB以上下げる。
- 左と右のサラウンド要素を対応する左および右のチャンネルにフォールドダウンする。
-
オプションで、LFE (低音増強用チャンネル) を-8 dB~-12 dBの間で含める。
- LFE (低音増強用チャンネル) を左および右チャンネルの双方にフォールドダウンする。
- LFEへのローパスフィルターは200 Hz以下にする。
- フォールドダウンの前に個別の5.1チャンネルであらゆる調整を行う必要があります。
注: 最終的な2.0ミックスに音響アーティファクトがないことを、納品前に確認してください。問題を防止するために必要だとNetflixが判断した場合は、さらなる調整が加えられます。納品されるすべての2.0ミックスは、このセクションで規定される仕様を満たしている必要があります。
2.4 ニアフィールドアトモス®ミックス - マスタリングとアーカイブ - 吹替言語と音声ガイド
ドルビーアトモス®吹替言語ホームミックスは、以下の要件を満たす必要があります。
- 最低でも7.1.4配置の部屋でミックスすること。
- アトモス®ホームのミックスルームにはドルビー認証は必要ありません。
- ニアフィールドミックスであること。ニアフィールドの一般的なモニタリングレベルは79 dBまたは82 dB SPLです。
- ラウドネスをNetflix仕様に合わせること (ダイアログラウドネス-27 LKFS +/- 2 LU 1770-1)。
- ピークは一般に-2 dBトゥルーピークを超えないようにしてください。そのためには、すべてのベッドとオブジェクトのトゥルーピークリミッターを-2.3 dBFS以下に設定することを推奨します。ラウドネスおよびピークは5.1ダウンミックスで計測してください。
- ネイティブアトモス®ミックスの場合は、5.1と2.0のダウンミックスがNetflixのラウドネス仕様とピーク仕様に準拠する必要があります。
- すべてのベッドおよびオブジェクトをエンコードして常に聴こえるようにしてください。プリントマスターはすべてのベッド素材の合成、もしくは複数のベッドを使用して構いませんが、両方の使用は認めません。
- シリーズ/ドキュメンタリー/リアリティーショー/コメディ作品の場合は、ベッドとオブジェクトをセリフ、音楽、効果に必ず分離してください。映画作品の場合は、可能な限りDME (セリフ、音楽、および効果音) の分離を維持してください。チャンネル数を多く必要とするミックスの場合でも、DME素材をまとめる前に128 ADMオーディオチャンネルを全て使うようにしてください。
- 85 dB SPLの劇場用リファレンスミックスを作成する場合は、2種類の納品物がセットで必要です。1つは劇場用、もう1つはニアフィールド用です。
- 吹替言語のアトモス®ファイルは、最終的なIMF映像のひと続きの長さ (別々のリールではなく) に完全一致する必要があります。リーダーと同期音は削除してください。
- FFOAはデフォルトのまま使用すること ([Add FFOA]チェックボックスにチェックを付けない)。バージョン3.0以前のレンダラーソフトウェアを使用している場合は、FFOAの値を赤色の「ー」のままにしてください。
-
最終版のホームシアタープリントマスター:
-
ドルビーアトモス®BWAV ADMファイル
- ベッドチャンネル構成はすべて受け付け可能です。
- 48 kHz、24ビット
-
ドルビーアトモス®BWAV ADMファイル
2.5 ニアフィールド5.1サラウンドミックス - マスタリングとアーカイブ - 吹替言語と音声ガイド
- 79 dB SPLまたは82 dB SPLをミキシングの標準リファレンスレベルとしてください。
- ITU-R BS.1770-1を使用してプログラム全体で計測し、ダイアログゲートで-27 LKFS (+/- 2 LU) にしてください。
- ミックスレベルを下げずに、ピークを制限することで、-20 dBFSのリファレンス上で+18 dBu (-2 dBFS) の最大レベル (トゥルーピーク) を超えないようにしてください。
- オリジナルバージョン: 5.1セリフ、音楽、効果ステムは、合わせたときに5.1ミックスと等しくなるようにしてください。
- 吹替バージョン: 5.1ダイアログステムは、M&Eと合わせたときに5.1ミックスと等しくなるようにしてください。
2.6 ニアフィールド2.0ステレオミックス - マスタリングとアーカイブ - 吹替言語と音声ガイド
- 79 dB SPLまたは82 dB SPLをミキシングの標準リファレンスレベルとしてください。
-
個のLo/RoまたはLT/RTミックスは、ITU-R BS.1770-1を使用してプログラム全体で計測し、ダイアログラウドネスを-27 LKFS (+/- 2 LU) にしてください。
- Lo/Roミックスを推奨
- Lo/RoまたはLT/RTミックスはモノラル対応である必要があります。
- +18 dBu (-2 dBFS) の最大レベル (トゥルーピーク) を超えないようにしてください。
-
5.1からダウンミックスしてLo/RoまたはLT/RT 2.0ミックスを作成する場合:
- センターチャンネルのコンテンツは-3 dB下げる。
- センターチャンネルのコンテンツは、左および右チャンネルの双方に入れる。
- サラウンドチャンネルのコンテンツを-3 dB以上下げる。
- 左と右のサラウンド要素を対応する左および右のチャンネルにフォールドダウンする。
-
オプションで、LFE (低音増強用チャンネル) を-8 dB~-12 dBの間で含める。
- LFE (低音増強用チャンネル) を左および右チャンネルの双方にフォールドダウンする。
- LFEへのローパスフィルターは200 Hz以下にする。
- フォールドダウンの前に個別の5.1チャンネルであらゆる調整を行う必要があります。
注: 最終的な2.0ミックスに音響アーティファクトがないことを、納品前に確認してください。問題を防止するために必要だとNetflixが判断した場合は、さらなる調整が加えられます。納品されるすべての2.0ミックスは、このセクションで規定される仕様を満たしている必要があります。
2.7 音楽と効果音 (M&E) のミックス
2.7.1 ニアフィールドアトモス®M&Eのミックス
ドルビーアトモス®ホームM&Eミックスは、以下の要件を満たす必要があります。
- 最低でも7.1.4配置の部屋でミックスすること。
- アトモス®ホームのミックスルームにはドルビー認証は必要ありません。
- ニアフィールドミックスであること。ニアフィールドの一般的なモニタリングレベルは79 dBまたは82 dB SPLです。
- すべてのベッドとオブジェクトのトゥルーピークリミッターを-2.3以下に設定することを推奨します。
- 5.1 M&Eダウンミックスは、Netflixのピーク仕様に準拠してください。
- 必要に応じて、アトモス®M&Eの他にオプショントラックが要求されることがあります。
- すべてのベッドおよびオブジェクトをエンコードして常に聴こえるようにしてください。プリントマスターはすべてのベッド素材のコンポジットまたは複数のベッドを利用しますが、両方は利用できません。
- M&Eのベッドとオブジェクト構成は、アトモス®プリントマスターと一致している必要があります。ダイアログのベッドとオブジェクトには、認識可能な言葉は入れずに、プロダクションエフェクトのみを含めるようにしてください。
- 85 dB SPLの劇場用リファレンスミックスを作成する場合は、2種類の納品物がセットで必要です。1つは劇場用、もう1つはニアフィールド用です。
- リーダーと同期音はあれば望ましいですが、必須ではありません。
-
M&Eミックス
-
ドルビーアトモス®BWAV ADMファイルまたはPro Tools Recorderセッション
- ベッドチャンネル構成はすべて受け付け可能です。
- 48 kHz、24ビット
-
単一または複数のM&Eオプションステム。WAVファイルを別途作成するか、Pro Toolsセッション内で他のコンテンツ固有のラベルとともに「オプション」または「OPT」と明確に表示してください。
- チャンネル形式は、リレコーディングミキサーがオリジナルミックスの意図に沿うように決定してください。
-
ドルビーアトモス®BWAV ADMファイルまたはPro Tools Recorderセッション
2.7.2 ニアフィールド5.1サラウンドM&Eのミックス
ニアフィールド5.1サラウンドM&Eのミックスは、以下の要件を満たす必要があります。
- 音楽と効果音のみを含む (セリフを除く) 完全な5.1サラウンドサブミックスを提出してください。
- オリジナルミックスに正しく一致させるため、主なサウンドの間を埋める環境音やフォーリーサウンドも含める必要があります。メインのミックスに含まれるセリフ以外の音声はすべてM&Eミックスにも含めるようにしてください。
- すべてのレベルを、最終版マスタリングとアーカイブに使用したのと同じものにしてください。後に実施される吹替音声のミックスをスムーズに進めるためです。
- 必要に応じて、5.1 M&Eの他にオプショントラックが要求されることがあります。
- ドルビーアトモス®ミックスの場合、5.1 M&Eはドルビーアトモス®M&Eからレンダリングする必要があります。
- M&E作成ガイドライン:
3 劇場版ミックス - マスタリングとアーカイブ
劇場版ミックスは、以下の点を除き、上記に示したニアフィールドの仕様に従う必要があります。
- ミキシングの標準リファレンスレベルとして85db SPLを使用すること
- 劇場版ミックスにはLKFSラウドネス要件はないため、0dbトゥルーピークをピークとしてもかまわない
- 劇場スペックでのセリフ、音楽、効果ステムを提供すること
- (ロングプレイではなく) リールで納品すること
4 ベストプラクティス
注: 以下に示すのはユーザーの視聴体験を向上させるためのベストプラクティスであり、技術的な仕様ではありません。準拠は必須ではありませんが、最適な結果を得るには実践することをお勧めします
4.1 ダイアログベースのラウドネスおよびラウドネス範囲
Netflixは制作意図を守ることに最大限の努力を投じており、音声ミックスの圧縮、制限、修正は行いません。ただし、メンバーの最適な視聴体験を実現するには、ラウドネスの過度な変化を回避するようダイナミックレンジのバランスを維持する必要があります。ミックス内のセリフは、演出の一環として意図的に不明瞭にしている場合を除き、視聴者が簡単に理解できるよう常にはっきりと聞き取れるようにすることをお勧めします。
Netflixのサービスでは、どの音声の再生レベルも同じになるよう、すべての音声納品物が標準化されます。また、作品間で一貫した再生を行えるよう、全体のミックスレベルが調整されます。
以下の計測製品はテスト済みで、Netflixの音声仕様に一致させるために有効であることを確認済みです。
プラグイン | 企業向けソリューション | モニターコントローラー |
Dolby Media Meter | Dolby DPLM | RTW -TouchControl 5 |
NuGEN Vis-LM | Interra Systems Baton | RTW TouchMonitor 5 Dante |
Waves WLM | Emotion Systems Eff | RTW TouchMonitor 5 RAVENNA |
Signum Bute |
NuGEN AMB |
|
Izotope Insight | Minnetonka Audio AudioTools Server | |
Youlean Loudness Meter |
次のラウドネス範囲 (LRA) の値がサービス上で最もよく聞こえます:
- 5.1プログラムのLRAは4から18 LUであること
- 2.0プログラムのLRAは4から18 LUであること
- ダイアログのLRAは10 LU以下であること
ニアフィールドアトモスまたは5.1ミックスのダイアログが15%未満と計測された場合は、代わりにプログラムベースの計測を使用してください (-24 LKFS +/- 2 LU - ITU BS 1770-3または-4)。
フォールドダウンまたはダウンミックスしてLoRoミックスを作成する場合、ITU-R BS.775-1 (LFEなしで5.1をステレオに変換) という国際規格が定められています。
4.2 ピーク
トゥルーピークのリミッターはすべての音声納品物に対して-2.3 dBFSに設定してください。この設定により、5.1ミックスと2.0ミックスでは、計測時のわずかな相違が原因で生じる誤検出のリスクが減少します。また、アトモスのベッドやオブジェクトについては、アトモスレンダラー内の加算要因による過剰なピークの発生が低減されます。
4.3 部屋の設定
ニアフィールドミックスの場合、標準的なリビングルームと同程度の広さの部屋を使用します。ただし、それよりも大きい、または小さい部屋でも、設計と調整が適切であれば問題ありません。ミックスポジションの近くで複数のマイクを使用すると、部屋の調整が平均化されます。アトモスの部屋は少なくとも7.1.4にする必要がありますが、最適なのは9.1.6です。Xカーブに関しては、標準のシネマカーブよりもニアフィールド用の軽度から中程度のカーブを推奨します。具体的なガイダンスについては、SMPTE規格ST 222:1994を参照してください。施設で部屋の調整が必要な場合は、Dolbyのエンジニアにサポートを依頼できます。
変更ログ
OC-1-6 (2024年10月29日)
- ポストプロダクションブランデッド作品納品仕様の変更箇所に合わせて内容を更新
- アトモスのトゥルーピークの記述を削除
- アトモスのグループラベルの記述に説明を追加
- 次の内容を追記しました。「映画作品の場合は、可能な限りDME (セリフ、音楽、および効果音) の分離を維持してください。DME素材をサミングする前に128チャンネルのADMファイルを完成させてください。」
OC-1-5 (2023年11月29日)
- ポストプロダクションブランデッド作品納品仕様の変更箇所に合わせて内容を更新
- 5.1および2.0のオリジナル言語の仕様と、吹替言語と音声ガイドの仕様を、別のセクションに分離
- セクション2.7.3「ニアフィールド2.0ステレオM&Eミックス」を削除
OC-1-4 (2021年10月4日)
- セクション2.1から、本編と (最初と最後の黒1秒を含めた) 最終版IMF映像の尺の一致が必須という要件を削除
- セクション2.1に、ベッドやオブジェクトには必ずセリフ、音楽、効果音、ナレーションのいずれかをラベル付けする要件を追加
OC-1-3 (2021年7月1日)
- セクション3にDCPオーディオのロール割りに関する要件を追加
- セクション3に劇場用アーカイブステムのロール割りに関する要件を追加
OC-1-2 (2020年11月12日)
- セクション1でBacklotをソース管理に変更
- セクション1にリーダーおよびプロジェクトファイルについて追記
- トラックはすべてオブジェクトやベッド用に使用可能であることを明記
- セクション2.1のIMF納品の説明に、簡略化したアトモスの要件を追記
- セクション2.2を追加し、吹替言語と音声解説用のアトモスの納品について説明
- 「2.0 M&Eの仕様」を削除
- アトモスM&Eの仕様を追加
OC-1-1 (2019年4月4日)
- セクション3からラウドネスの仕様を削除 (推奨ではなく、必要要件のため)
- セクション3に現時点でのテスト済みラウドネスメーターを追加
- セクション3のフルプログラム用LRAガイドで値を18に変更
- セクション3からFXとダイアログの差に関するLRAガイドを削除
- セクション1.2からLtRtの記述をすべて削除 (LoRoを明確な要件とするため)
- セクション1.5にLoRoアトモスのリレンダーの推奨事項を追加
- タイトルをオーディオミックスからサウンドミックスに変更
- オーディオ納品物が撮影、映像ポストプロダクションにおけるフレームレートと一致するという要件の詳細を追加
- 実践ガイドにモデレートまたはライトバージョンのX-Curveの推奨を追加
OC-1-0 (2018年7月26日)
- バージョン1