ローカリゼーション実践ガイド(長編映画・シリーズ番組)
目的:
この記事では、ローカリゼーションをする際に良く発生する問題を解決する上で、最善のアイデアやオプションを紹介します。但し、音声スタイルガイドやタイムテキストスタイガイドの代わりになるものではありませんので、言語やアセット特有の仕様については該当スタイルガイドを確認してください。懸念事項や確認が必要な事項が発生した場合は、Netflix担当者にご連絡ください。
音楽、歌の扱い
- 話の筋に関わる内容かつ権利上認められている場合にのみ、歌詞を翻訳し、吹替や字幕を作成してください。話の筋に関係のない歌の歌詞に対しては、吹替や字幕を追加しないでください。
- SDHに関しては、話の筋に関係するしないを問わず、会話の妨げにならない聞き取り可能な全ての歌に対して、English SDH Style Guide を順守し作成してください。
- オープニングやエンディングのテーマソングに関しては、話の筋に関わる場合やNettflixからの指示があった場合を除き、吹替や字幕は必要ありません。
ブランド名の扱い
- 下記のいずれかの方法で対応してください:
(A) 該当地域で広く一般的に認知され、その名前で使用されている場合は、同じ英語のブランド名を使用してください
(B) 該当地域で知られているブランド名を使用してください
(C) その商品を表す一般用語を使用してください
他の会社名や別の商標登録品に置き換えないでください。
テレビ番組/映画作品の扱い
- テレビや映画内の台詞に関しては、話の筋に関わる内容且つ権利上認められている場合にのみ翻訳し、吹替や字幕を作成してください。
テレビや映画内の台詞が、話の筋に関係ない場合は、吹替や字幕は必要ありません。 - SDHに関しては、聞き取り可能な全ての台詞に対して、English SDH Style Guide を順守し作成してください。台詞が会話の妨げになる場合は、話の筋に関係する内容を優先してください。
- 史実に基づく映像/記録映像は、史実的で意図的な演出を保つよう、吹替はせず、字幕や強制字幕のみで賄うようにします。
オンスクリーンテキストの扱い
- タイムテキストスタイルガイドを参照してください。
- Netflixオリジナルクレジットは、オリジナルクレジットの翻訳ページで提供される、Netflixで承認済みの翻訳を使用してください。
- 映像に焼き付けられたテキストやオンスクリーンのテキストメッセージ、引用や強制字幕には、全ての言語で、余剰とされない限り、翻訳し字幕や強制字幕を作成してください。また、以下のような事例では吹替は行わないでください。
- レクター式吹替えは可能であれば翻訳、吹替えを行っても構いません。そうでなければ強制字幕にその内容を含んでください。その他の情報についてはDubbed Audio Style Guide - Lector Dubbingを参照してください。
- 解説音声のファイルには、話の筋に関係する全てのオンスクリーンテキストや字幕が含まれるように配慮してください。
- 注:オンスクリーンテキストと会話が重なってしまうときは、話の筋に最も関係する内容を優先して下さい。無理な切り詰めやリーディングスピードの短縮で、会話とオンスクリーンテキストの両方を収めようとするのは避けてください。
外国語会話の扱い
- 字幕や吹替において、外国語会話の扱いに対する一般的なガイドラインは、タイムテキストスタイガイドや音声スタイルガイドを参照ください。
- 外国語会話は、話の筋に関係する場合にのみ、翻訳し、吹替と字幕を作成してください。通常は強制字幕がその例となります。
話の筋に関係のない会話には吹替や字幕を足す必要はありません。焼き付け文字や、字幕が焼きついたロックされたカットを参照し、どの外国語の会話が話の筋に関係し、視聴者に理解されるべきかは、(可能であれば)作品の制作担当者に確認してください。 - あるシーンで、登場人物が理解できないという意図的な設定での外国語会話があり、オリジナル版で使用された言語が吹替の対象となった場合は、その旨をNetflixの担当者に伝え、どのように対応するかを確認してください。
吹替えにおけるアクセント(訛り)の扱い
- アクセント(訛り)が明確で、冗談や登場人物の特徴、話の流れ上必要な時は、吹替言語に必要でアクセントがもっともらしく聞こえ、オリジナルの演技と同じニュアンスで伝えられる場合のみ、吹替の声優にその部分を再現するよう依頼してください。